鹿児島観光写真〕〔桜島観光写真〕     

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桜島観光 桜島溶岩なぎさ遊歩道 歌碑めぐり

桜島溶岩なぎさ遊歩道の位置 (アバウト) 桜島溶岩なぎさ遊歩道の場所 鹿児島県鹿児島市桜島横山町
地図 マピオンマップ GPS E=130.35.40 N=31.35.10

桜島フェリー発着所から西へ広がる大正溶岩地帯、その海岸一角から烏島展望所までの約3kmにわたり遊歩道が続いています。ウォーキング、ジョギング、サイクリングコースとしても格好のロードで、まるで見知らぬ惑星に迷い込んだような気分になります。
ここではのりやわかめ、貝とりなども楽しめ、また最高の釣り場でもあります。絶好のポイントばかりで、メジナ、カサゴをはじめ、1年中魚種が豊富。花の季節の頃には、頬をなでる風も暖かで最高の気分になります。
歌碑は遊歩道沿いに6つ
遊歩道の周辺には、高浜年尾、金子兜太、横山房子、角川照子、角川春樹、藤後左右、水原秋桜子ら有名俳人の文化の香りが漂う句碑が6箇所にあります。
歌碑は、桜島フェリーターミナルの道路を隔てたところにある、月読神社の近くにも、「溶岩に秋風の吹きわたりけり 高浜虚子」などが、あります。 → 桜島の歌碑(なぎさ遊歩道以外のものをいくつか) 

 [1] 溶岩に秋風の吹きわたりけり / 高浜虚子
 [2] 溶岩色(らばいろ)を重ねて古りて冬ざれて / 高濱年尾
 [3] 黒い桜島折れた銃床海を走り / 金子兜太
 [4] マグマ湯の赫く溢れて梅雨の月 / 横山房子
 [5] 火の島の左右に紫春の暁 / 角川照子
    地に垂りていよいよあをきさくらかな / 角川春樹
 [6] 夏山と溶岩(らば)の色とはわかれけり / 藤後左右
 [7] 桜島とどろき噴けり旧端午 / 水原秋桜子

国民宿舎レインボー桜島近くが遊歩道の起点となります、桜島溶岩なぎさ公園足湯(無料)もあります。


宿泊・ 桜島近辺の鹿児島のホテル・旅館 

国民宿舎レインボー桜島
国民宿舎レインボー桜島

波穏やかな錦江湾と雄大な桜島に囲まれた絶好のロケーション
全国的に有名な鹿児島のシンボル「桜島」に立地。錦江湾に面し、対岸の夜景も楽しめる。源泉掛け流しの温泉は茶褐色の湯とジャグジーやサウナが自慢の展望風呂。イタリアンと和食の折衷料理も楽しめる。(写真提供:じゃらん)



[写真はクリックすると別ウインドウで拡大します。*歌碑の解説は現地案内文を引用しました。] 桜島溶岩なぎさ遊歩道 歌碑めぐり 06桜島溶岩なぎさ遊歩道 歌碑めぐり 07


熔岩色を重ねて古りて冬ざれて 高濱年尾

らばいろを かさねてふりて ふゆざれて たかはまとしお
桜島溶岩なぎさ遊歩道 歌碑めぐり 08
熔岩が黒くかさなりかさなって、年とともに古び、ものさびしく荒々しい広大な冬景色を詠んだ句である。
作者の年尾は高濱虚子の長男で、1900年の生まれ、俳誌「ホトトギス」を主宰し俳壇の育成者として功績があり1979年に亡くなりました。
伝統俳句の行き方をかたく守り、自然を深く見て写生する点に特徴があります。
桜島の景観を愛し、しばしば来遊しましたがこの句は1953年に作り、字もまた自筆のものであります。 桜島溶岩なぎさ遊歩道 歌碑めぐり 09

やはり噴煙あっての桜島?


この時はタイミングよく噴火してくれました。



黒い桜島折れた銃床海を走り 金子兜太

くろいさくらじま おれたじゅうしょう うみをはしり かねことうた
桜島溶岩なぎさ遊歩道 歌碑めぐり 10
桜島はこの島に祀られる木花佐久夜毘売にちなむともいわれ、日に七度色を変える。
朝の太陽を背にした桜島は、黒くその男性的な姿をあらわす。
昭和35年5月、はじめて桜島を訪れた作者は、逆光の桜島に対峙sたとき、梅崎春生の「桜島」のイメージで思いつづけていた桜島と、自らの戦争体験が重なって、錦江湾に折れた銃床が走るように見えた。これは現代俳句特有のイメージ化作業ではあるが、折れた銃床には、海へ向かって走っている熔岩の姿が重なったのかも知れない。
暗い時代の戦争の痛みが伝わってくれば幸いである。
作者は埼玉県秩父の生まれ。「海程」主宰。現代俳句協会名誉会長。日本芸術院会員。
桜島溶岩なぎさ遊歩道 歌碑めぐり 19



マグマ湯の赫く溢れて梅雨の月 横山房子

マグマゆの あかくあふれて つゆのつき よこやまふさこ
桜島溶岩なぎさ遊歩道 歌碑めぐり 11
平成4年6月、桜島での作品である。マグマ湯とは、当時の国民宿舎「さくらじま荘」自慢の温泉で、地下千メートルの地層からポンプアップすたものである。
成分は、鉄分と化石化した塩分で、濃い褐色をなしている。
浴棟から溢れた赤いマグマ湯は、湯気をあげながら熔岩の野原へ幾筋と流れ込み、消えて行く。
そしてまた、マグマの許へ帰趨するのであろう。
旅寝の夜を●とした梅雨の月がその流れを照らしている。
横山房子・・・大正4年北九州生まれ、平成19年歿。横山白虹の興した新興俳句「白鳴鐘」を継承した。
桜島溶岩なぎさ遊歩道 歌碑めぐり 12

この 空間 というか 開放感 がいいですね。

普段車ばかりの観光、たまには歩いて周るのも良いものです。


火の島の左右に紫春の暁 角川照子

ひのしまの さうにむらさき はるのあけ かどかわてるこ

地に垂りていよいよあをきさくらかな 角川春樹

ちにたりて いよいよあをき さくらかな かどかわはるき
桜島溶岩なぎさ遊歩道 歌碑めぐり 13
角川照子は、昭和3年東京生まれ。夫角川源義(昭和50年没)が創刊主宰した俳誌「河」を54年から継承主宰、平明で人間味あふれる作風で知られる。
碑の句は、対岸のホテルから眺望を詠んだもの。
句集に「幻戯微笑」「阿吽」「花行脚」「秋燕忌」「すばる」等あり。
第11回現代俳句女流賞を受賞。
社団法人俳人協会理事を経て平成16年、75歳にて逝去。

角川春樹は、昭和17年富山県生まれ。照子の長男で、長く「河」副主宰を努めた後、平成16年照子の死後「河」の主宰に就任。日本一行誌協会を設立して、世に「魂の一行詩」運動を興す。
作風は重厚にして多才。芸術選奨文大臣新人賞、俳人協会新人賞、読売文学賞、蛇笏賞、山本健吉文学賞などを次々と受賞、実力者の地位を不動のものとした。
碑の句は桜島にちなんで桜を詠んだもの。
著作は句集・評論・対談など多数あり。角川春樹事務所特別顧問、映画制作者等としても活躍。
桜島溶岩なぎさ遊歩道 歌碑めぐり 14桜島溶岩なぎさ遊歩道 歌碑めぐり 15



夏山と熔岩の色とはわかりけり 藤後左右

なちやまと らばのいろとは わかれけり とうごさゆう
桜島溶岩なぎさ遊歩道 歌碑めぐり 16
大正3年の大爆発は膨大な熔岩流を島の四方へ流し、海を埋めた。
青葉に彩られた夏山は活気に満ちて、熔岩のひだや火口の噴煙も夏の趣きである。
それに比べて遠い夏山から熔岩流が累々とひろがって、真っ黒い岩の波涛の如く、その上には一草も一木もない。見るからに惨憺たる枯死した光景であった。
夏山の活気と熔岩原の殺伐な状況を対照させて、余分な感情や思いを交えず、桜島の大景に色彩感を出している。
熔岩を英・独語読みの(らば)とルビをふって、初めて俳句に用いたことも有名。昭和5年の作。

作者は鹿児島県志布志出身の医師。京大在学中「ホトトギス」誌の巻頭を飾る。
「京大俳句」を経て「天街」代表同人、俳句定型の革新に意欲的であった。
南日本文化賞受賞。現代俳句協会及び口語俳句協会顧問。現代俳句協会名誉会員。平成3年歿。
桜島溶岩なぎさ遊歩道 歌碑めぐり 18

桜島溶岩に囲まれた入り江の漁港

普段見慣れない私などが見ると、非日常といいますか、非常に不思議な光景ですが、桜島周辺ではこのような溶岩に囲まれた港の光景を良く見ます。



さくら島とどろき噴けり旧端午 水原秋櫻子

さくらじま とどろきふけり きゅうたんご みずしましゅうおうし
桜島溶岩なぎさ遊歩道 歌碑めぐり 17
昭和43年5月、たまたま桜島の大噴火に遭遇しての即吟である。
5月5日を端午の節句または菖蒲の節句と呼ぶが、(旧端午)は陰暦5月5日のことであり、新暦では6月初めにあたる。
男性的な噴火音を、南国のエネルギーと受けとめ、旧端午の祝意ともなしたのである。
秋櫻子が愛した(鹿児島・桜島・南州)への思いも溢れている句である。
水原秋櫻子・・・明治25年、東京神田の生まれ。新興俳句運動や「馬醉木」を通じて俳句の革新に力を注いだ。「葛飾」など21の句集のほか、随筆、評論、入門書の類は枚挙にいとまがない。 昭和56年88にて他界。



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【 桜島溶岩なぎさ遊歩道 歌碑めぐり 】




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